2025/12/06
JN-i27G120U-C6とJN-IPS27G120U-HSPC6を比較:モニターアーム前提ならどっちを選ぶ?
はじめに:PX277PROから4K 120Hzへの乗り換え検討
私は在宅で開発作業をしているエンジニアで、
これまで Pixio PX277PRO(27インチ WQHD・144Hz) をメインモニターとして使ってきました。
- 解像度:WQHD(2560×1440)
- サイズ:27インチ
- 視聴距離:約65cm
この組み合わせ自体は気に入っているのですが、
「Macでの作業領域」と「文字のシャープさ」には物足りなさを感じてきました。
そこで、4K 120Hz+USB-C 65W給電対応の27インチを軸に乗り換え候補を探していく中で、
JAPANNEXTの
- JN-i27G120U-C6
- JN-IPS27G120U-HSPC6
という、スペックがほぼ同じ2モデルが候補に上がりました。
この記事では、この2機種の違いと、
特に私のように 「モニターアーム前提で使う場合にどちらを選ぶべきか」 を整理しておきます。
共通スペック:中身はほぼ同じ「4K 120Hz万能モニター」
まずは共通点から。
どちらもスペックシート上は、中身がほぼ同じクラスの4Kモニターです。
- サイズ:27インチ
- パネル:IPS
- 解像度:4K(3840×2160)
- リフレッシュレート:最大120Hz
- 応答速度:1ms(MPRT)
- 輝度:400cd/m²クラス(HDR400相当)
- 色域:sRGB 100%前後 / DCI-P3もカバーする広色域
- VRR対応(FreeSync / Adaptive-Sync)
- スピーカー内蔵
- VESAマウント:75×75mm対応
入力端子・機能も同等クラス
端子構成や機能面もほぼ同じです。
- HDMI 2.1 ×2(4K 120Hz入力)
- DisplayPort 1.4 ×1
- USB-C ×1
- 4K映像入力
- 最大65WのUSB PD給電(MacBook接続に最適)
- USB-B(アップストリーム)+USB-A(ダウンストリーム)×2
→ KVM切替機能に対応 - オーディオアウト(ヘッドホン端子)
つまり、
「画質」「端子」「4K120Hz」「USB-C 65W」「KVM」など、モニターとしての“中身”はほぼ同じ
と考えて大丈夫です。
違い①:スタンド(ここが一番の差)
2機種の違いで 最も大きいのがスタンドの仕様 です。
JN-i27G120U-C6:シンプルスタンド(チルトのみ)
- 上下の角度調整(チルト)のみ対応
- 高さ調整なし
- 左右のスイーベルなし
- 縦画面(ピボット)なし
「とりあえず置ければOK」な最低限のスタンドという位置づけで、
細かくポジションを追い込みたい人には物足りません。
JN-IPS27G120U-HSPC6:多機能スタンド(昇降・ピボット対応)
- 高さ調整(昇降)
- 左右スイーベル
- 縦画面回転(ピボット)
- チルト
いわゆるフル機能スタンドで、
視線の高さを調整したり、縦画面でコードやログを見たり、
自分の体に合わせたポジションを作りやすいモデルです。
違い②:価格・販売チャネル
もうひとつの違いは、売られ方と価格帯です。
- JN-i27G120U-C6
- 主に Amazon限定モデル という位置づけ
- 価格は、HSPC6より安めに設定されていることが多い
- JN-IPS27G120U-HSPC6
- 公式直販や量販店、各種ECサイトで広く販売
- 多機能スタンドが付く分、i27G120U-C6より数千円高いことが多い
まとめると、
「i」はスタンドを簡素化して安くしたモデル 「IPS-HSPC6」は多機能スタンドが付いた”フル機能版”
という構図です。
モニターアーム前提で使うならどうなる?
ここからが本題です。
私はデスクの都合上、モニターアーム運用が前提です。
この場合、2機種の違いはどうなるのか?
結論から言うと、
モニターアームを使う前提なら、実質「ほぼ一緒」
と考えて問題ありません。
スタンドの差はアーム運用だと無意味になる
モニターアームを使う場合、付属スタンドは取り外してしまいます。
- 昇降・スイーベル・ピボットなどのスタンド側の可動機能は一切使わない
- 実際に高さや角度を調整するのはアーム側の役割
なので、
スタンドにお金をかけても、アーム運用ではそのメリットを享受できません。
この時点で、
- 中身(パネル・端子・機能)はほぼ同じ
- スタンドの差は、アームを付けた瞬間に消える
という状態になります。
私ならどう選ぶか:用途別のおすすめ
パターン①:モニターアーム前提(私のケース)
- デスクのレイアウト都合でアームを使う
- 高さ・位置調整はすべてアームに任せたい
- VESA 75×75対応で取り付けられることが前提
この条件なら、私はこう判断します。
アーム前提なら、安い方の「JN-i27G120U-C6」で十分。
スタンドの機能は使わないので、
数千円の差額を“使わないスタンド”に払う必要はないという考え方です。
その分の予算を、
- より良いモニターアーム
- ケーブルやUSBハブ
- 他のガジェット
に回した方が、トータルの満足度は高くなりそうです。
パターン②:純正スタンドで運用したい場合
逆に、モニターアームを使わず純正スタンドで完結させたいなら話は変わります。
- 目線の高さを細かく調整したい
- その日の体調に合わせて上下左右に微調整したい
- ときどき縦画面にしてコードやログを一気に表示したい
こういった使い方をする予定があるなら、
スタンド込みで完結する「JN-IPS27G120U-HSPC6」を選ぶ価値は十分にある
と思います。
購入前にチェックしておきたいポイント
モニターアーム前提で「i27G120U-C6にしようかな」と思ったときに、
個人的にチェックしておきたいポイントもメモしておきます。
1. アームの対応重量
- 27インチ4Kモニターは、それなりに重量があります。
- 手持ちのアーム、もしくは購入予定のアームが
「27インチ・約5〜6kgクラス」に対応しているかは事前チェック必須です。
2. VESA規格の確認
- どちらのモデルも VESA 75×75mm 対応です。
- モニターアーム側が75×75に対応しているか、
もしくは 75×75⇔100×100変換プレートが必要かも確認しておくと安心です。
3. ケーブル取り回し
- USB-C 1本でMacBookにつなぐ場合でも、
- 追加でPS5用にHDMIケーブル
- 場合によってはDisplayPortケーブル
- など、背面の端子向きとアームの干渉も少しだけ意識しておくと、設置がスムーズです。
まとめ:アーム運用なら「i27G120U-C6」、スタンド重視なら「HSPC6」
改めて、2機種の位置づけを整理するとこうなります。
-
JN-i27G120U-C6
- Amazon限定・価格控えめ
- スタンドはシンプル(チルトのみ)
- モニターアーム運用前提ならこちらで十分
-
JN-IPS27G120U-HSPC6
- 多機能スタンド付き(昇降・スイーベル・ピボット対応)
- 価格はi27G120U-C6より数千円高い
- アームを使わず、純正スタンドで柔軟に運用したい人向け
私のように、
- 在宅での開発作業がメイン
- MacBookをUSB-C 1本でつなぎたい
- PS5でも4K120Hzで遊びたい
- かつ、モニターアーム前提のデスクレイアウト
という条件であれば、
「中身はほぼ同じなので、アーム前提なら安いi27G120U-C6を選ぶ」
という結論になりました。
このあたりの検討プロセスが、
同じようにPX277PROのようなWQHD環境から4K120Hzにステップアップしたい人や、
モニターアーム運用を前提にモニターを選んでいる人の参考になれば幸いです。